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「お祈りメール」(不採用通知)とは?返事は不要?

「お祈りメール」とは何なのか、気になっていませんか?お祈りメールは「不採用通知」と呼ばれるものです。送られて嬉しいものではないため、就活生にとってはネガティブなワードとして扱われています。

そんな「お祈りメール」ですが、もらった後に返事は必要なのでしょうか?またネガティブな存在である「お祈りメール」を減らすためにはどうすれば良いのでしょうか。本記事にて詳しく紹介していきます。

「お祈りメール」とは何?

「お祈りメール」とは、選考に落ちたことを知らせるメールのことです。本文は「就職活動頑張ってください。今後の活躍を祈っています」などの定番の文章で終わることが多いため「お祈りメール」と呼ばれています。
そんな「お祈りメール」ですが、「就活うつ」を引き起こす原因とも言われています。

企業が就活生に送る不採用通知メールは、俗に「お祈りメール」と呼ばれます。どの企業の文面も、たいてい「……今後の健闘をお祈りしております」の決まり文句が最後に添えられているからです。企業側の厳選志向が続く中、何社受けても内定をもらえない学生たちは、このお祈りメールが届くたびに不安と焦りを募らせ、追いつめられていくといいます。全国大学生活協同組合連合会が2012年10~11月に、大学1~4年生に対して実施した調査によると、「就職に不安を感じている」学生は11年に比べて1.4ポイント増え、75.3%に上りました。大学生の四人に三人は就職に不安を抱えているわけです。(中略)そのため、「就活うつ」状態に陥る学生も少なくありません。若年層の雇用・労働問題に取り組むNPO法人POSSEが就活経験者を対象に実施したアンケート調査で、就活のメンタルヘルスへの影響を尋ねたところ、じつに全体の14.4%、七人に一人が「就活うつ」に陥っていることがわかりました。

新卒採用.JP『「就活自殺」は5年間で3.5倍増』

詳しくは後述しますが、お祈りメールはテンプレートで大多数の就活生に送られています。

お祈りメールに対して必要以上にネガティブな印象を受けるのではなく、「この企業とは縁がなかった」「次に行こう」と切り替えることが、就活時のメンタルケアとして必要と言えるでしょう。

「お祈りメール」はどんな内容?

ここまでは「お祈りメールとは何なのか」という基礎的な知識について紹介しました。ここからもう少し踏み込んで、「お祈りメールはどんな内容なのか」を紹介していきましょう。

先に結論を言いますと「お祈りメール」は同じ内容を複数の人に送ります。一人一人別の内容を送ることはない、と言っても過言では無いです。試しに「不採用通知 例文」「不採用通知 テンプレ」などで検索してみてください。企業向けに「お祈りメールをどのように作ればいいのか」を紹介した記事が多数出てきます。

これらの記事を参考に作った「お祈りメール」にしている会社も少なくないでしょう。そんなお祈りメールですが、言葉の選び方に多少の違いはあるものの、メールの内容はおおよそ次のようになります。

応募してくれてありがとう
● 今回は採用できませんでした
● 今後の活躍をお祈りしています

100%と言っていいほど最後の締めが「今後の活躍をお祈りしています」になっているため、「お祈りメール」と言われているわけですね。では実際にどのような内容が送られてくるのでしょうか。パターン別にいくつか例文をご紹介いたします。

オーソドックスな「お祈りメール」

最もオーソドックスな内容の「お祈りメール」を紹介します。ほとんどの企業は以下のテンプレートをちょっとだけ変えた内容になっていると考えてください。(そのまんまの企業も多いです)

お世話になっております。

一般社団法人日本ビジネスメール協会、人事部の山田太郎です。

このたびは、●●職の採用にご応募いただき

ありがとうございます。

厳正なる選考の結果、誠に残念ではございますが、

今回は採用を見送らせていただきます。

多数の企業の中から当協会にご応募いただいたことに感謝するとともに、

●●様のますますのご活躍をお祈り申し上げます。

ありがとうございました。

ビジネスメールの教科書「選考結果のご連絡(不採用通知)メールの文例」

●●の部分だけ自動処理で変える、というのが典型的パターンです。「自分の名前があるということは、1から入力してくれたんだ・・なんだか申し訳ないなぁ・・」なんて思わないようにしてくださいね。メンタルの無駄遣いになります。

面接まですすんだ場合の「お祈りメール」

書類選考をクリアして面接まで進んだ場合、お祈りメールの内容が多少変わることがあります。具体的には以下のような文章でしょうか。

○○様

▲▲▲▲株式会社、採用担当でございます。

この度は、数多くの企業から当社にご応募頂き、誠にありがとうございます。

また、先日はお忙しい中、弊社の面接にご足労頂き、重ねてお礼申し上げます。

○○様との面接を踏まえ、社内で慎重に検討しました結果、

誠に残念ながら今回はご期待に添えない結果となりました。

せっかくご応募いただいたにもかかわらず、誠に申し訳ございません。

なお、履歴書等の応募書類に関しては、

返送いたしませんので、予めご了承ください。

メールにて大変失礼とは存じますが、何卒ご了承くださいますようお願いいたします。

末筆になりますが、貴殿の今後益々のご活躍をお祈り申し上げます。

doda「面接や書類選考まで進んだ段階で通知する場合の不採用通知例」

言っている事はオーソドックスなパターンと変わりません。「面接まで進んだのに採用できなくてごめんね」という主旨が追加されているだけです。

また面接まで進んだ場合、書類選考時よりも追加で個人情報を提供している場合があるため、「応募書類に関しては返送しない」などのテキストが添えられている場合もあります。

返事は不要?「お祈りメール」よくある質問

ここまではお祈りメールの内容について紹介しました。ここからは、お祈りメールに関する「よくある質問」について紹介しましょう。お祈りメールに関する質問で最も多いのが「返事は必要なのか、それとも不要なのか」です。このような質問に対する答えを紹介していきます。


また、「お祈りメール」不合格の理由が書かれていない理由についても迫ってみます。これから就活をしていく上で、少なからず役に立つ内容となっていますので、ぜひチェックしてみて下さい!

「お祈りメール」に返事は必要なの?

結論からいいますと、「お祈りメール 」に答える必要はありません。礼儀としてお祈りメールに対応しなければならないとルールもないですし、お祈りメールに返事をしたら採用の結果を見直してくれることもありません

以下は、株式会社コアコンセプトテクノロジー採用担当が書いた記事からの引用ですが、「敗者復活戦はない」と明確に言っています。

ただ残念ながら、現状は一度不採用の連絡を貰った方がその年の選考のフェーズに戻ることはほとんどないのが実情です。特に大手企業はなおさらで、いくら問い合わせても無駄に終わることが多いのではないでしょうか。理由としては単純で、一度下した決断を撤回する必要性が無いから。この辺りは深く掘り下げませんが、就活における敗者復活戦は原則起こり得ないと思って下さい。

株式会社コアコンセプトテクノロジー「お祈りメールが来た後に、企業にもう一度チャンスを欲しいとお願いしてみたらどうなるのか」

つまり、あなたにできることは、結果を受け入れ、あまりイライラせずに前に進むことだけです。嫌な事はさくっと忘れてしまったほうがいい、ということですね。

「お祈りメール」不合格の理由が書かれていないのはなぜ?

お祈りメールには不合格の理由が書かれていません。理由も示さずにメールで断られるので、複雑な気持ちになる人も多いはず。なぜ自分が採用されなかったのか、何が悪かったのかを知りたいと思うのは当然です。しかし、企業側からすれば、「理由がつけられない」のが現実なのです。

なぜなら、採用は「基準点を超えたら合格」というような”絶対評価”ではなく、選抜された人を比較して、多くの候補者の中から採用予定数に合う人を選ぶという”相対評価”で行われるから。相対評価による結果を就活生に伝えるのはなかなか難しいです。企業に対してネガティブな印象をもたれ、ネットで炎上したり、トラブルになるリスクもあります。

以下は、先ほども紹介した採用担当のブログからの抜粋です。

採用を通達するフェーズで結構トラブルって起きやすいんですよね。詳細は別の機会でお伝えしますが、弊社レベルだと毎年300名前後の方が応募されるのでまだまだ規模は小さいものの、それでも毎年1、2名ほど、何かしら面倒な連絡を受けることがあります(笑)そのため、数万人規模で応募がある大企業は水面下で様々なトラブルの火種が起きていると思うので、下手な手間を増やさないために余計なことは伝えないことでしょう。

株式会社コアコンセプトテクノロジー「お祈りメールが来た後に、企業にもう一度チャンスを欲しいとお願いしてみたらどうなるのか」

このような事情から、不合格の理由を書いていないのです。仮にこちらから不合格の理由を聞いたとしても、答えてくれる企業はいないと言っても過言ではないでしょう。

単純に「ラクだから」という理由も

お祈りメールに不合格の理由を書かなければ、テンプレート形式で送ることができるようになります。テンプレートによる送信は手間がかかりません。企業側から見れば、不合格になった学生はもう縁のない人間です。つまり、不合格理由を丁寧に説明する必要もないわけです。

定型的な内容をコピーペーストして送れば、その分の時間を他の仕事に充てることができます。企業としては合理的な判断でしょう。就職活動中の学生からすれば、心のこもったものではありませんが、企業にとっては新卒者を効率的に選考することは、非常に大事なことなのです。

お祈りメールとはうまく付き合おう

今回は「お祈りメール」について紹介してきました。お祈りメールは、企業から一方的にもらうだけで返事をする必要はないことを理解いただけたと思います。

就活をしていく上で、お祈りメールを一通ももらわないのはなかなか難しいでしょう。就活は最終的には、人付き合いと同じで相性だと思います。なので、たとえ落ちてしまったとしても、相性が悪かったと割り切って自分に合う企業を探すのがよいと思います。