就活では筆記試験や面接だけでなく、多くの企業が適性検査を導入しています。SPIをはじめとする各種テストは、業界や職種によって使い分けられており、対策なしで臨むと思わぬ落とし穴に。この記事では、新卒採用でよく使われる5つの主要適性検査の特徴と最新傾向を徹底解説します。早めの対策で自信を持って試験に臨みましょう!
SPI(エスピーアイ)
「SPI3」と呼ばれる適性検査で、多くの場合は略して「SPI」と呼ばれています。リクルートマネジメントソリューションズ社が提供しています。
約1万社以上の企業が導入し、年間180万人以上が受験!日本で最も広く使われている適性検査です。業界や業種を問わず多くの企業で使われており、新卒採用試験の標準となっています。
「言語(国語)・非言語(数学)の能力検査」と「性格検査」の2つの部分で構成。受験方法は多様で、テストセンターでのPC受験、自宅PCでのWebテスト、企業での紙の筆記試験など。一部企業では英語能力を測る「ENG」という科目を追加することも
コロナ以降は自宅でのWebテスト形式が増加。基本的な出題範囲や難易度に大きな変更はなく、対策すれば点数アップが期待できます!
玉手箱(たまてばこ)
「玉手箱」または「Web玉手箱」と呼ばれる適性検査。日本エス・エイチ・エル社(SHL社)が提供しています。
主に金融業界やコンサルティング業界の大手企業で使用されており、SPIに次ぐシェアを持っています。メガバンク、証券会社、総合商社などに導入事例があります。
自宅受験型のWebテスト形式が基本。言語・計数などの能力検査と性格検査で構成されています。1問あたりの制限時間が短く、問題数も多い!迅速かつ正確な回答が必要です。地頭の良さを重視して見るテストで人によってはSPIより難しいとされ、同じ形式の問題が連続して出題されます。
不正対策としてAIによるオンライン監視を導入する企業も増加中。金融・コンサル業界では依然として人気の試験です。
GAB(ギャブ)
「GAB」(General Aptitude Batteryの略)と呼ばれる適性検査。玉手箱と同じSHL社が提供。玉手箱よりも本格的な問題が多く、総合職に求められる一般的な処理能力をテストする試験です。
総合商社や保険会社、大手メーカーなど日系大企業が採用。東京海上日動火災保険、三井物産、住友商事、サントリーなどが実施。
言語・非言語の能力検査と性格検査で構成。全体的に難易度が高く、時間に対して問題量が多いです。また長文読解の比重が大きいバージョンもあります。
受験形式は「C-GAB」(会場PC)、「Web-GAB」(自宅PC)、「GAB」(マークシート)の3種類。
コロナ後はオンライン実施(Web-GABやC-GAB)が増加中。多くの大手企業で依然として採用されています。
CAB(キャブ)
「CAB」(Computer Aptitude Battery)。SHL社が提供するエンジニア向け適性検査。
IT系企業のエンジニア職採用で多く利用。システムエンジニアやプログラマー募集の企業で実施。
非言語分野の能力検査と性格検査のみで構成。暗号解読、図形の法則性、命令表の読み取りなど特殊な計数系問題が出題され、情報処理スピードの速さが重視されます。SPIや玉手箱など、一般的な適性検査とは全く異なる内容なので事前対策が重要です。
エンジニア需要の高まりに伴い、CABを使う企業は一定数存在。特殊問題が多いため、繰り返し練習してスピードに慣れることが重要です!
TG-WEB(ティージーウェブ)
「TG-WEB」という名称の適性検査。ヒューマネージ社が提供。
近年登場した難関Webテストで、人気企業(外資系含む)で使用増加中。特にコンサルティング業界や銀行・商社などで導入が進んでいます。
言語・計数の能力検査と性格検査で構成。他の適性検査にはない非常に難しい問題が多いようです。対策なしでは高学歴者でも合格が難しいレベルと言われています。
「従来型」と「新型」の2パターンがあり、それぞれ出題分野や難易度が異なります。
基本は自宅オンライン受験ですが、不正防止のためカメラ監視機能などもあるようです。
ここ2~3年で導入企業が増加中!デロイトトーマツコンサルティング、ローランド・ベルガー、モルガン・スタンレー、資生堂、三菱UFJ銀行などが採用。難易度の高い新型問題が追加されているので、最新情報に基づいた対策が必要です。