大学生のためのバックパッカー入門。予算を抑えて世界を楽しむ!

 「お金ないけど旅したい」「なんとなく退屈。冒険しに行きたい!」そんな風に思ったことがある大学生も多いのではないでしょうか?この記事では、バックパッカーの定義を紹介するとともに、旅行する方法や安全性・金銭面・注意点などを解説します。リュック1つで世界を巡る旅、バックパッカー。大学在学中という、人生の中で長期休みが確実に取れる貴重な期間に、旅することをぜひ選択肢の一つとしてみてください!

バックパッカーとは?

 まずは、バックパッカーとはそもそもどんな人を指すのかについて説明します。

バックパッカーの語源

 Backpack(バックパック)とは、文字通り、背中の鞄という意味なので、リュックサックという意味です。そのため、Backpacker(バックパッカー)を直訳すると、「リュックサックを背負っている人」となります。このリュックサックだけで「身一つ」といったニュアンスが、という「低予算かつ身軽に海外を旅行する若者」という印象と繋がり、現在でもそういった意味合いで使われています。

バックパッカー旅行の一例

 バックパッカーの定義について知ったところで、次は具体的に、バックパッカーの旅の流れの一例を紹介します。バックパッカー旅のイメージを広げてみてください。

旅の準備

 まず、旅の準備です。国外に移動するための交通手段や期間、最低限の荷物や資金などを確保する必要があります。国外移動の際はパスポートが必須であることはもちろん、観光ビザが必要かどうかや、航空券なしの再入国が可能かどうか、キャッシュレス決済が浸透しているかどうかなどを確認する必要もあります。更に、電子機器を持っていく場合は、コンセントの変換プラグを買ったり、海外仕様の機器を購入したりしなければなりません。安全性の確保や、低予算保持のための旅行計画は、後の段落でも紹介します。

(参考:タビサポ https://www.smbc-card.com/nyukai/magazine/tabisapo/choose/backpacker.jsp

旅行中

 実際に旅行が始まったら、バックパッカーはどのような旅をしているのでしょうか。ここで紹介するのは、東南アジアでのバックパッカー旅の一例です。

3月1日 日本・成田空港出発

3月2日 シンガポール到着、観光

3月4日 マレーシアへバスで移動→マレーシア観光(グマス、マラッカ、クアラルンプールなど)

3月8日 ペナン島へフェリーで移動

3月10日 マレーシア本島に戻った後、タイにバスで移動→タイ観光(バンコクなど)

3月13日 カンボジアに列車で移動→プノンペン観光

3月15日 カンボジアからベトナムへ飛行機で出発・ホーチミン到着→ベトナム観光

3月18日 ハノイ発飛行機→日本帰国

 相当体力があることを前提に、18日間5か国を周る旅程を組んでみました。予算は、交通費と宿泊費で25~40万円程度だと予想されます。日本のパスポートを所持していれば、ビザが必要なのは5か国のうちカンボジアのみです。バックパッカーの旅が少しでも身近に感じられたでしょうか。

安全性を確保する

 楽しく、新しい経験ができるといったイメージの強いバックパッカーの旅ですが、気を付けなければならないこともあります。そのうちの一つが安全性です。この段落では、安全性を確保するために、バックパッカーが気を付けた方がよいことを紹介します。

身体的安全性と保険

 まず、身体的安全性の確保についてです。特に、国外に旅行する際は、治安が悪いと知らずに足を運んでしまったり、旅程を遂行しようと無理をして怪我をしてしまったり、現地の食事が合わなかったりと、様々な要因で体調を崩すことや、危ない目にあうことがあると思います。もちろんそれらを事前に調べ、意識的に避けることは大切です。しかし、万が一トラブルが起きたときに役に立つのが、海外保険です。保険会社にもよりますが、予期せぬ体調不良や怪我にかかる医療費・救急車の利用料をカバーしてくれたり、日本に移送される場合の費用を補償してくれたりします。もちろん、最後の段落で紹介する「予算を抑える」という目的と対立することもあるので、費用対効果の見込めると思った場合のみ、海外保険に加入しておくのをおすすめします。

現地の文化

 更に、バックパッカーとして気を付けなければならないのが、現地の地域における文化・慣習です。例えば、イスラム教国家の一部では、観光客であっても女性は髪を布(ヒジャブ)で覆っていることを前提とされます。現地での文化にそぐわない装いや態度、行為をすると、自分の身体的安全性を失うこともあるので、事前にSNSや他のバックパッカーのブログなどを通して調べておきましょう。

バックパッカーで予算を抑える4つの方法

 初めにも述べた通り、バックパッカーには「低予算で」旅するといった意味合いが付与されるようになりました。実際、大学生の皆さんとしても、費用を抑えて国外旅行ができれば、それに越したことはないのではないでしょうか。ここでは、バックパッカーの旅にかかる予算を最低限に抑える方法を紹介します。

シェアリングエコノミーを活用して予算を抑える

 まず一つ目は、シェアリングエコノミーを活用する方法です。シェアリングエコノミーとは、個人の遊休資産(使用されていない資産)を社会で活用する経済形態のことで、家にある空き部屋をホステルとして活用したり、一人分余った車の座席に、同じ方角に向かう人をのせたりするシステムなどが挙げられます。近年特に増えてきた資産の活用方法であり、資産の利用者としても、比較的安価であることや、人とのかかわりが付随することなどの利点があります。

 特に最近ではインバウンドを狙ったバックパッカー用のホステルなどが各国で増加しているので、それらの安価な宿泊場所や交通手段を利用するとコストを最低限に抑えることができます。

(参考:総務省 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h27/html/nc242110.html#:~:text=%E3%80%8C%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%82%B3%E3%83%8E%E3%83%9F%E3%83%BC%E3%80%8D%E3%81%A8,%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8B%E3%80%82

場所選びは予算に直結

 次のポイントは場所選びです。現在では、東南アジアや南アジア、中央アジアなどに比較的安く旅行することができます。特に航空機代やそもそもの物価が安いことが特徴です。一方で、ヨーロッパでは先述したシェアリングエコノミーが発達しているうえ、国境を越えた交通が発達しているという点では、宿泊代・移動費を抑えられる特徴があります。また、地域によってオフシーズンが異なりますから、自分の行きたい時期に比較的安めの地域を選ぶ必要もあるでしょう。

移動手段を工夫して予算を抑える

 移動にかかるコストを抑えるための秘訣は、基本的に陸路や海路をとることです。飛行機よりも、フェリーやバス、列車を使った方が多くの場合で安く済みます。時間的には長くかかりますが、旅程に余裕があるのなら、陸路・海路の方が良いでしょう。また、空路を取る場合でも、現地の航空会社のフライトを選んだ方が安い傾向があります。特に日本より物価が低い地域では、現地の貨幣で換算されるため、日本円に直すと格安で航空券を買えることもあります。仲介会社を通さずに予約することも効果的でしょう。このように、いろいろな交通手段を視野に入れながら、旅程の許す範囲内で安い移動手段の組み合わせを導き出す必要があります。

インターンやボランティアで予算を抑える

 最後に、費用を抑える方法として、旅行中にインターンやボランティアを行うことが挙げられます。プログラムによっては、宿泊場所や食事を提供してくれたり、交通費までカバーしてくれたりするので、有効な手段の一つです。しかし、一部の国では、無償ボランティアでさえ就労ビザが必要となるので、法的な手続きにも留意しながら選択しましょう。

まとめ

  • 海外保険は万が一のときに安心
  • 現地の文化・慣習は知っておくべき
  • シェアリングエコノミーでコストを最低限に抑えられる
  • アジア圏はそもそもの物価が安く、ヨーロッパでは宿泊代・移動費を抑えられる傾向がある

今回は、大学生のうちにやっておきたいバックパッカーの旅について扱いましたが、敷居が少し低くなったでしょうか。海外旅行は楽しいだけでなく、準備期間の時点から、自分の金銭と身体に責任をもって計画するスキルも身に着けられます。実際に旅行してみて初めて得られる視点や成長もあるでしょう。ぜひこの機会に一度、バックパッカーの旅を検討してみてください!

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