「就活において重要なのは面接だけ!」と思っていませんか?実はそうではありません…。昨今の就活では「適性検査」も非常に重要です!
適性検査をうまく攻略することができなければ、あなたが就職したいと思っている「憧れの会社」の内定を勝ち取ることはできないでしょう。
本記事では「そもそも適性検査とは何なのか」という基礎知識から、企業に高評価をもらうための適性検査の対策や攻略方法についても紹介していきます。
ぜひ最後までチェックしてみて下さい!
そもそも「適性検査」とは?
まずは「そもそも適性検査は何なのか」という基礎知識について紹介していきます。
適性検査とは、企業が求職者に向けて実施しているテストです。求職者に向いている仕事や、社会生活を送るうえで必要な能力を測定する検査となっています。
実施の目的としては適性検査を通じて、以下のような「要素」を求職者が持ち合わせているかどうかをチェックするためです。
● 学習能力が高いかどうか
● どの程度の知識があるのか
● 仕事に対する意欲はあるのか
● ひとりの人間としてどんな価値観をもつのか
● ストレスへの耐性はあるのか
効率的に能力の高い人材を見分けることができるということから、新卒者はもちろんのこと、中途採用者に対しても適性検査を実施する企業が増えています。
上記を見てわかるように、現在では94%以上の企業が、適性検査を導入しています。そして「採用基準で重視する項目」として、多くの企業が適性検査の結果を重要視しています。
つまり、就活を成功させたいのであれば、適性検査について正しい知識を持ち、企業が「この人材は欲しい!」と思わせる結果を出すための”攻略法”を知っておく必要があるのです。
【補足知識】適性検査を実施する目的
なぜ企業は適性検査を実施するのでしょうか。補足知識として紹介しておきましょう。
なお、絶対に知っておくべき知識ではありませんので、読み飛ばしてもらっても構いません。ただ、企業側の目的を知っておけば、「適性検査の重要性」が身に染みるはず。適性検査の対策や攻略に着手するのに気乗りがしない方は、チェックしておくと良いですよ。
最大の目的は「早めに絞り込みをしたいから」
適性検査の実施時期は企業によって異なりますが、通常は選考の早い段階で実施されます。なぜかというと、応募者を早めに選別したいから。
下記は「適性検査を利用する目的として、最もあてはまるものは何ですか?」という企業向けのアンケートですが、1位が「採用の一次選考におけるスクリーニング」でした。
つまりは、適性検査の結果だけで、一気に応募者をふるいにかけている企業が多いのです。選考から落とすどうかの境界線は会社によって異なるでしょうが、適性検査の結果において一定基準を下回ると、面接にすすむことなく不合格になるというわけですね。
実際に、化粧品の大手企業である「株式会社エキップ」の元採用担当者は、以下のように発言しています。
—適性検査で落とすことはあるのでしょうか。
はい、あります。適性検査だけでたくさんの候補者を落とすことはありませんが、特定の結果がでた候補者に関しては、落としていました。
引用元:beautytree「美容部員採用の適性検査で落とすことはあるの?」
もちろん適性検査の結果だけで、選考から落とさない企業もいるでしょう。しかし、適性検査の結果だけで落とす企業が、実際に存在しているのも事実です。
満足いく就活にしたいのであれば、適性検査の存在を軽視せずに、しっかりと対策を練って準備しておくことが重要になります。
適性検査の種類
適性検査は、大きく分けて「性格検査」と「能力検査」の2種類になります。
どちらか一方の検査だけよくても結果は伴いません。それぞれのテストで結果を出すことが重要です。まずは、性格検査や適性検査がどんな内容なのか、しっかりと理解しておきましょう。
性格検査とは?
性格検査は、個性や性格を調べるためのものです。これによって、会社との相性や会社が求めている人物像とのマッチングがわかります。
性格検査は構造上、企業が求める人物像をよく理解していれば、企業が求める人材に近い回答を選ぶことができ、高評価を得られやすくなるでしょう。
しかし、嘘をついたり、探している人のイメージにぴったり合わせたりする必要はありません。詳しくは後述しますが、嘘をつくとマイナスになるので、正直に答えるように気をつけましょう。
能力検査
能力検査は、基本的な国語と算数の能力を見るテストです。
難易度は低い傾向にありますが、短時間に大量の問題を解かなければならないので、注意が必要です。詳しくは後述しますが、事前に問題傾向に慣れておき、すぐに答えられるようにしておけば、高得点を取りやすくなります。
なお、企業によっては英語の質問を追加することもあるので要注意です。英語問題は、職場で英語を使う機会が多い職種でのみ追加されます。
旅行・貿易などの業界や、グローバルに活動している大企業が対象になるでしょう。
以下に英語を能力検査に取り入れている有名企業の例をピックアップしておきます。参考にしてみてください。
● 伊藤忠商事
● 三菱商事
● 三菱重工業
● 三井不動産レジデンシャル
● 日本ガイシ
● 日本航空(JAL)
適性検査の攻略法・対策【性格検査編】
ここまでは、適性検査がどのような内容なのかを紹介しました。
ここからは本題とも言える、適性検査の攻略法や対策方法について紹介していきましょう。先述したように適性検査は、性格検査と能力検査の2種類がわけられます。
まずは性格検査の攻略方法について紹介しましょう。先に結論を言っておきますと、重要なポイントは以下の2つです。
● なるべく正直に答える
● 極端すぎる回答はしない
なるべく正直に答える
性格検査の目的は、自分がどれだけ会社にマッチしているかを示すことですが、無理にマッチさせようとせず、正直に答えるのがベターです。
なぜかというと、企業が求めている人材像に合わせて答えようとすると、矛盾した答えになってしまい、「嘘をついている」と判断されてしまうから。
実際に、昨今の適性検査では「信頼係数」という要素が存在し、嘘をついているかどうかすぐに見抜けるようになっています。
適性検査の回答は受検者の自己評価であり、自己防衛的に回答を操作できるのではないかということは 誰もが考えるところです。しかし、適性検査CUBICでは回答の際に他の思考が働き、 本人の意志に反した場合のために、一つの質問にいくつかの対称問題を入れ、 信頼係数(回答の確かさ)を測定しています。どちらに答えたら有利になるか分かりにくい問題になっています。
適性検査CUBIC「信頼係数について」
上記は多くの企業が採用している適性検査「CUBIC」の信頼係数の概要ですが、応募者の性格や人柄を測るために、同じ質問を何度も異なる方法で行う、と書かれていますね。回答に矛盾が生じないように、質問には正確に答え、嘘をつかないようにしてください。
自分をよく見せようと嘘をつくと、矛盾した答えになってしまい、マイナス評価につながります。
極端すぎる回答はしない
正直に答えることが原則ではありますが、わざわざ極端な回答を選ぶ必要はありません。例えば「自分の意見を曲げない傾向がある」などの”柔軟性に関する質問”に対して、「非常に正しい」と答えた場合、採用担当は「融通が利かない」「コミュニケーションが難しい」と判断するかもしれません。
極端すぎる回答はせずに、柔軟に対応するのが大事です。
適性検査の攻略法・対策【能力検査編】
ここまでは「性格検査」の攻略方法や対策について紹介しました。次は「能力検査」で良いスコアを出す方法について紹介します。
先に結論をお伝えしますと、以下のようになります。
● 事前に勉強をしよう
● 制限時間を意識した勉強をしよう
● 弱点を解消しておこう
● とにかく全部回答しよう
ではそれぞれの内容について、詳しく紹介していきましょう。
事前に勉強をしよう
「受験では無いのだから、勉強なんて必要ない」と思う方は多いでしょうが、適性検査で良い点を取るためには事前に勉強しておいた方が良いです。
中学生レベルの知識をさえあれば解ける問題ばかりではありますが、参考書で勉強しておいた場合と、してない場合では正答率はかなり変わってくるでしょう。
試しに「適性検査 参考書」などのキーワードでGoogle検索してみてください。
上記のように多数の参考書が出てきますので、レビューをみてピンときたものを選んで解いてみましょう。
勉強といっても、そこまで根を詰める必要はありません。一通り解いてどんな問題が出てくるのか傾向を掴むだけでも効果があります。なお、参考書以外にも以下のような専用のアプリなども今はリリースされています。
App StoreやGoogle Playストアで「適性検査」と検索すれば、無料のもので良いアプリが多数出てきます。
これらのアプリは空き時間にできるので、参考書を開いてじっくり問題を解いていく時間がない方は、使ってみてはどうでしょうか。
制限時間を意識した勉強をしよう
能力検査の難しさは、短い時間で大量の問題を解かなければならないことです。
いくら答えがわかっていても、回答が遅いと未回答の問題が多くなり、スコアが下がってしまいます。
高得点を取るためには、問題を素早く解けることが重要ですので、練習の段階から時間を意識して取り組んでください。
適切な時間感覚を身につけておけば、実際のテストもうまくいき、時間に追われることもありません。
弱点を解消しておこう
能力検査で高得点を得るためには、長所を伸ばすのではなく、短所を完全になくすことが重要です。
はっきりいって、適性検査の問題はそれほど難しくありません。そのため、仮に弱点があったとしても、参考書やアプリで弱点箇所を重点的に解くことによって短期間で解消できます。
難易度が低い問題であるが故に、得意な問題について研究する必要はまったくありませんが、弱みを研究することは得点を重ねていく上で大切です。
自分の苦手な分野を徹底的に勉強して、問題をうまく解けるようにしましょう。
とにかく全部回答しよう
能力検査は多肢選択問題で構成されています。つまりは問題の答えそのものが全くわからなくても、勘で選んだ選択肢で正解する可能性があるのです。
だからこそ、理解できていない問題であったとしても、キチンと答えて未回答をなくすようにしましょう。
ちなみに自信のある質問にしっかりと答え終わったあとで、本当にわからないものを直感で選択していくと、未回答を最小限に抑えることができますよ。
さあ適性検査にチャレンジしてみよう
以上、今回は適性検査について知っておくべき知識について紹介しました。解説してきた知識を活用すれば、適性検査で良い結果を出すことができるでしょう。
ただ、1つ覚えておいてほしいのは、どれだけ「能力検査」で良い点をとったとしても「性格検査」で落とされる場合がある、ということ。
これは「わが社とあなたの性格は合っていませんよ」と言われているわけなので、どれだけ対策したとしても、どうしようがありません。
先述したように、今の適性検査は嘘をついてもわかるような仕組みになっています。
だからこそ、正直に性格検査をした上で、「あなたは我が社に合わない」という判断を下されることもあり得るのです。
適性検査を受けるのであれば、この事実を受け入れた上でチャレンジしてみて下さい。
たとえ失敗しても、「自分に合う会社ではなかったのだ」と切り替えて、自分に合った”別の会社”に採用されるように努力するのが、建設的なのではないでしょうか。