こんにちは、街角キャリアラボの羽田です。
そろそろ内定が出始めました。僕の就活コミュニティにもこんな相談が増えてきました。
- 内定承諾書出したら辞退したらだめ?
- 内定辞退はメールでいい?電話?
- オワハラ受けてるんですがどうすればいいですか?
内定もらえたこと自体は喜ばしいものであるものの、頭を悩ませる内定承諾 or 辞退。今日はこの辺りについて、忖度なしに書いていきます。
内定承諾した後に辞退はしていいの?
まず「内定辞退はしていいのか?」というもの。特に内定承諾書提出を求められ、「これ出したらもう辞退できないのでは・・・?」と思う学生も少なくありません。まずはこの話について忖度なしにお伝えしていきます。
内定承諾書とは?
まずそもそも内定承諾書とは何なのでしょうか?書面で書かされるから、何か効力がありそうな気配がしますよね。
で、ぶっちゃけた話、内定承諾書なんてただの紙切れです。法的拘束力があるものではありません。といっても、「内定を承諾し入社します」ということを書面で伝えているので、口約束よりは重めですし、ある意味正式に入社意思を示す証拠となります。
なので、ただの紙切れとはいえ軽めには考えないで欲しいです。ただ上記の通り法的拘束力があるわけではない。この辺り、説明していきます。
内定承諾書を出したら辞退できないのか?
内定承諾書にサインして提出した会社には入社しなければいけないのか?辞退できないのか?
結論から言うと、辞退できます。企業は学生のことを何も知らないと思って承諾書なんていう”重そうなもの”を出させれば、それが辞退の抑止力になると思ってるだけです。何度もお伝えしている通り、法的拘束力があるものではないので行く気がないなら辞退しても良いと思います。それで訴えられるようなものではありません。
ただ、だからと言って気軽に考えないで欲しいなと僕は思います。
内定辞退は婚約破棄みたいなもの
僕が直接アドバイスしている学生にはこのように伝えています。「内定承諾書を出した後の辞退は婚約破棄みたいなものだ」と。
ちょっと重すぎる例えかもしれませんが、婚約破棄は別に犯罪じゃないし「やっぱり結婚したくない!」と思いとどまって婚約相手と話し合って結局破談になる、みたいなケースもあります。
法律違反じゃない。でもそれによって相手は深く傷つくし、親族含め多くの人に迷惑がかかると言うことは想像つくと思います。
内定承諾書を婚約指輪に例えたとして、それから辞退するということは「一度結婚しよう」といった人に対して「やっぱり無理ですすいません」と言うようなものだと思ってください。
まあ、ちょっと重すぎる例えかもしれません(笑)。でも企業は多くの学生を不合格にして、あなたに内定を出しています。一緒に働こう、と言っているわけです。企業が100人採用するとして、あなたが内定承諾書を出したら100人の枠から1人埋まると言うことになる。つまり、不合格者がまた1人増えます。時期にもよりますが入社に向けた準備(社員証とか)が始まっているかもしれない。
承諾書を出した後に辞退するということはそういうことです。法的拘束力がないだけで、相手に迷惑をかけることだと思ってください。
でも、自分の人生だから嫌だったら内定辞退しよう
重い話をしましたが、それでも辞退した方がいい場合があります。社会人になったらあなたは保護者からの扶養を外れ、ひとり立ちします。全て自己責任になります。
自分で責任を負わなければならないからこそ、納得した就職をしてください。承諾書を出してしまい、相手を傷つけるからといって、あなた自身の人生を犠牲にする必要はありません。
相手に迷惑をかけることはしっかり理解し、誠意を持った辞退をして欲しいと思います。
内定辞退は怒られる?コーヒーをかけられる?
「内定辞退を伝えたら怒られるのではないか・・・」と恐怖を感じる学生も多いでしょう。
怒られますよ、そりゃ。上記の通りなので企業からしたら「話が違う」となります。わかりやすく怒ってなくても企業からしたらいい気はしません。
呼び出されて改めて説得されることもあるでしょう。都市伝説のように言われる「コーヒーをかけられる」というのは流石にSNSが当たり前になってる令和の現代ではもうないんじゃないかと思いますが、まあ企業からしたらそれくらいん事態だ、という例えだと思ってください。
内定辞退はいつまでに?辞退する方法
さて、内定辞退はできるとして、それなりの重さであることはおわかりいただけたかと思います。でもあなたの人生だから行きたくないなら覚悟を決めて辞退してください。
では内定辞退の方法についてお伝えします。
内定辞退はいつまでにする?
そもそも内定辞退はいつまでにするのがいいのでしょうか?結論としては「早ければ早いほどいい」です。時期が遅くなればなるほど、企業にとってのダメージが大きくなります。やはり婚約に例えると、婚約して結婚式場予約して招待する友人などに声かけて・・・と時間が進めば進むほどダメージがデカくなるのは想像つくかと思います。それと、一緒。
ただ、それだとまだ抽象的なので一つ「絶対に越えないでほしいライン」をお伝えすると、10月1日の内定式、でしょうか。
10月1日に内定式がある企業が多く、この式典を持って「来春から頑張ろうぜ!」となります。企業の採用担当としては10月1日までに採用予定人数を揃えて入社式を迎えることが採用担当としての一つの仕事の区切りになります。
したがって、内定式以降に辞退されると「マジでふざけんな」状態になります。入社に向けた諸準備も具体的に始まっていくでしょう。
もし辞退するなら、内定式までにはしてください。ただし最初にお伝えした通り、早ければ早い方がいい、が正解です。内定式まででいいから9月30日!とかじゃないですからね。それだけは理解してくださいね、大人なんだし。
内定辞退を電話でする方法
さて、辞退の方法についていくつかお知らせします。まずは電話。個人的には電話で辞退の旨をお伝えするのが一番良いかと思います。まずは電話で担当者を呼び出し、辞退の旨を伝える。で、ひょっとしたら「一回会って話そう」と言われるかもしれません。「わかりました」で電話だけで終わるかもしれません。こればかりは企業とあなたの関係性によるのでなんとも言えませんが、まずは電話で意思を伝えるのがいいかな、と思います。
さて、では内定辞退を電話で伝える際の話し方の例です。この通りにしろ、と言う意味はないですが、ご参考までに。
先日内内定をいただいた街角大学の山田です。この度はお伝えしたいことがあり、お電話させていただきました。実は御社以外に志望度が高い会社から内定をいただき、とても悩んだのですが他社で頑張っていこうと決めました。大変申し訳ないのですが、御社は辞退させていただきたいと考えています。
まあ、こんな感じでしょうか。多分、どこの会社なのかとか、辞退する理由とかを聞かれると思いますがそれは正直に伝えましょう。それが誠意ある対応です。入社したい会社の社名を伝えたらその会社に連絡が行くんじゃないか、とか心配する学生もいるようですが、企業はそこまで暇じゃないです。
就活もテンプレだけでは通じないように、上記のセリフはあくまで参考事例です。あなたなりにアレンジして参考にしてください。
内定辞退をメールでする方法
次にメール。まあ、電話の方がいいですね。メールだとちょっと安易というか、不誠実だなと僕は感じます。婚約破棄をLINEで伝えるようなもんでしょうか。
ただ、企業によってはテレワークで電話番号がない、と言う場合もあるかもしれません。その場合はメールで伝えるしかないと思うので、メールの文例をお伝えしておきます。これも上記の電話のサンプル同様ただの例です。自分なりにアレンジしてください。
先日内内定をいただいた街角大学の山田です。この度はお伝えしたいことがあり、メールさせていただきました。
実は貴社以外に志望度が高い会社から内定をいただき、とても悩んだのですが他社で頑張っていこうと決めました。大変申し訳ないのですが、貴社は辞退させていただきたいと考えています。
選考活動を通して貴社にはとても親切に対応いただき、貴社にはとても感謝しております。今回、このような決断をすることになってしまい大変申し訳ないと思っています。
この度は身勝手な報告となってしまい申し訳ありませんでした。
こんな感じですかね。割とあっさり目にしてますが、メールの目的である「辞退したい」と言うことはストレートに伝えているので、必要以上に丁寧に書かなくても良いと思います。
これに加えて、あなたなりの誠意ある言葉やメッセージを加えてください。
内定辞退を手紙でする方法
では次に「手紙」。学生さんによっては手紙を出すことで誠意を示しているつもりの方もいらっしゃるようですが、正直、不要です(笑)。手紙出すくらいならメールしましょう。DXしましょう。と言うことで、手紙は「やめとけ」で終わります。
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オワハラとは?対策も紹介
では最後にオワハラについてご紹介します。
オワハラとは?例を紹介
オワハラとは、ここ数年で出てきた言葉で、いわゆる造語です。「就活終われハラスメント」とでも言いましょうか。
企業が学生に就活を終わらせて、自社に入社することを強要することを指します。
企業からしたら評価した学生に入社して欲しいので、就活を続けてほしくないのです。ただ、このオワハラをする会社は個人的にはスマートじゃないなーと思ってます。企業側の事情もわかりますが、お互い腹割って話して双方納得いく答えを出せるように努力して欲しいもんです。
でも、意外と大企業や一般的には「イケてる」イメージの会社でもオワハラやる会社ってあるんですよね・・・。
ではどんなオワハラがあるか。それは「他社を全て辞退したら内定を出す」と言うものです。
姑息ですねー!スマートじゃないですね〜!ださいですねええ!
場合によっては「今ここで受けてる会社に辞退の電話をしてほしい」と言う企業もあるようです。僕、実際に学生からこのケース聞いた(しかも超大企業・・・)ので、実話です。
オワハラの対策は?
さて、ではオワハラを受けた学生はどうすればいいのでしょうか?最もベストな対応方法は「御社にも強い志望があるが、他にも興味がある会社があるから納得いくまで就活したい。少し待ってほしい」と伝えることです。
こう言うと「では一週間待ちます」とか「いつまで待てばいいですか?」など聞いてくる場合があります。でも、これは企業側の事情からしたら仕方ないことなんです。だって、企業だって計画立てないといけませんからね。
「一週間じゃ無理」みたいなこともあるかもしれませんが、そうなったら交渉するしかないです。
交渉が決裂したら・・・
では、交渉が決裂したらどうするべきか?ここでいう交渉決裂とは「企業が待ってくれない」状態のことを指します。「少し待って欲しい「だめです」みたなパターン。
この場合は、「他の会社次第だけど入社意思はある」のなら、内定を承諾しちゃっていいと思います。で、企業には黙って他の会社を受けるのです。そしてもし、もっと志望度の高い会社から内定をもらったら速やかに辞退してください。内定承諾と辞退についてはこの記事の前半でお伝えしてきた通りです。
もし「内定もらったけど全然志望度高くない」なら、「待ってもらえないなら結構です。就活続けたいのでこちらで辞退させていただきます。お世話になりました」とお伝えしましょう。入社する気が1ミリもないなら、ね。
いかがでしたでしょうか。今回は就活最後の悩み、「内定承諾と辞退」についてまとめてきました。
文中でもお伝えした通り、社会人になると言うことは自分の人生は自分で責任持つ、と言うこと。どんな結末も自分で納得いくように、最後は自分で選択して決めてください!